氷河期よしだの転職記

ブラック企業から外資コンサルへ

【1社目編】2004年4月:ブラック企業の理由を裏取り捜査した結果www

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ブラック企業たる所以

2004年4月。

先輩にブラック企業であることをネタバラシされた後、2ちゃんねるの掲示板に釘付けになっていた。

社員から無数に書き込まれた不平不満のうち、特に気になったのは以下の3点だった。

1. 給料が低い

2. スキルが身につかない

3. 最初の仕事が肝心

 

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1. 給料が低い

たしか初任給は22万~23万くらいだった気がする。

この金額を見る限り、決して低い金額ではない。

だが、書き込みを見ると不満点の矛先はそこではない。

 

毎年の昇給額が500円(月額)だというのだ。

年額にすると500円x12ヶ月=6,000円。

年間の昇給が6,000円...

 

2. スキルが身につかない

この会社のほとんどの仕事はクライアントからの依頼に基づき、指示された業務を客先常駐で実施する形式だ。

単純作業を振られて、何も考えずにそれをこなすだけの業務が多いという。

(難しい課題をITで解決するような、ITコンサルみたいな仕事も中にはあるそうだが)

 

単純作業の経験をいくら積み重ねても、他の会社で通用するスキルは身につかないだろう。

転職したくなったとしても、どこにも雇ってもらえないことになり、この会社から抜け出せなくなってしまう。

 

3. 最初の仕事が肝心

この会社で仕事を得るには、プロジェクト先のクライアントとの面談でOKをもらう必要がある。

せっかく就職したのに、仕事をするにはまた試練を通過しなくてはならないのだ。

面談で断られ続けると、振られる仕事のレベルが下がっていく。

最終的に、いつまでも仕事が得られないような「社内ニート」には、誰でもできるような仕事しか回ってこなくなるという。

 

たとえば、ボタンを押すだけのテスターとか。

最初からスキルが身につかないような仕事についてしまうと、上記の2.と合わさって、

新卒⇒テスター⇒スキルが身につかない⇒どこの面談も通らない⇒一生テスター

という負のスパイラルに陥ってしまうことになる。

 

このスパイラルから抜け出すのは至難の業らしい。

そうならないために、新卒1発目の仕事でしっかりとした成果を残すことが大事だ。

 

大学は文系でプログラミングも一切やったことがなく、入社前研修でも基本情報技術者の資格をスルーしてしまったので、上記3.の状況に片足を突っ込んでしまっている気がする。

だが所詮はネットの書き込み。

半信半疑だった俺は、新人歓迎会で先輩に事実確認をしてみることにした。

 

ブラック証拠固め

歓迎会には大勢の同期と、数名の先輩が参加した。

その中に1名、入社10年目にして主任に昇進した先輩がいた。

酔いが回ってきたタイミングで、話を切り出した。

 

Q:昇給額500円って本当ですか?

A:本当だ。ただし主任に昇進すると5,000円アップだぞ!(年額60,000円)

 

Q:スキルが身につかないって本当ですか?

A:それは運と実力次第だ。延々とスキルが身につかない仕事ばかりをしている人もいる。

 

Q:最初の仕事が肝心って本当ですか?

A:本当だ。新卒1発目の仕事であれば、ある程度ポテンシャルを見込んで、未経験でも仕事にありつける。だがそれ以降は最初の仕事の成果が基準となってしまう。その成果次第で、会社での運命が決まるだろう。

 

ウワサは本当だった。

昇給が低いのは目を瞑ろう。

石の上にも三年というし、しばらくこの会社で頑張ってスキルを身につけて転職すればいい。

今は耐え忍んで、経験を得るのだ。

まずは最初の仕事で味噌が付かないようにしなくては。

そう心に決めたのだった。

 

玄関開けたら2分で待機

一通りの新入社員のイベントを終えた後は、仕事を振られるのを待つことになる。

それまでは待機専用の部屋に出社する日々を送ることになる。

まだ社会を知らなかった俺は、新入社員にいきなり待機を命じるなんて、さすがブラック企業だと思った。 

 

実はこの状況、ブラック企業特有のものではなかった

コンサル業界でも同じだ。

プロジェクトありきで仕事するコンサルは、アサインされてプロジェクトが無い間は待機することになる。

この待機状態をAvailable(アベイラブル=仕事を待っている状態)といい、その状態のことを通称「アベる」と呼んでいる。

 

さて、話を戻そう。

入社早々アベっていた同期は他にも10人くらいいた。

同期といっても、俺と同じ会社の社員ではない。

親会社が同じであるだけの、他のグループ会社の社員だった。

 

同期の中に1人、凄い奴がいた。

入社した時点で、難しい情報処理の資格をいくつも持っていたのだ。

資格の概要とか、勉強法とかも教えてもらった。

今思えば、俺の資格取得人生は彼に影響を受けたのかもしれない。

 

案の定、彼が一番最初に仕事が決まった。開発の仕事だった。

そして他の同期も次々に仕事が決まっていき、俺は最後まで売れ残った。

今更ながら、基本情報技術者の資格取得をスルーしてしまったことを後悔した。

 

あまりにも仕事が決まらない俺の品定めをしに、本社の営業さんが来たことがあった。

その時受けた評価が「日本語がしゃべれる」だった。

なんだそりゃ。

日本語がしゃべれることしか褒めるところが見つからなかったのか?

 

その直後、事態は急展開を迎える。

面談もしていないのに仕事が決まったと連絡を受けたのだ。

その仕事とは、とある機器のボタンを操作しまくって不具合を探す、いわゆる「テスター」だった...